疾患による耳鳴りのおおよその目安

参考程度に一例をあげておくと、高音のキーン、ピ―などという音は突発性難聴や老人性難聴など、または心因性のものやストレスから症状を感じていることが多く、低音のゴォーやボ―などの音はメニエール病、中耳炎、ストレス性の耳鳴りなどが考えられます。疲れがたまっているなどの心当たりがあればしっかり休息をとりましょう。症状が続く、耳痛、めまいなどがある場合は早めに耳鼻科を受診することをおすすめします。早期に治療するほど早く完治することになります。

また、ガサゴソと何かが転がるような音の場合は、耳の中に耳垢や髪の毛、異物などが入り音を立てていることがあります。不快な場合は耳鼻科で取ってもらいましょう。

ポコポコ、コツコツなどリズミカルに聞こえるものは耳管狭窄症や耳管開放症、また鼓膜張筋のけいれんによるものなどが考えられます。いずれも軽度であれば時間の経過とともに収まっていくこともありますが、強い炎症が起きていたり、まれに喉の腫瘍が原因のこともあるので、しばらくしても収まらなければやはり受診をした方がいいでしょう。

危険な耳鳴り
一方、心臓の鼓動に合わせてドクッドク、ザッザッザ、ガンガン、またはザーザーなど流れるような音は血管性の耳鳴りと考えられます。急激に血圧が上がってしまう高血圧症、甲状腺機能亢進症などが疑われるので早めに病院を受診しましょう。

血管性の耳鳴りの中でも、吐き気やしびれ、ふらつきを伴なう場合はより深刻です。緊急性の高い突発性難聴のほか、脳梗塞や脳腫瘍など重篤な病気であることも考えられます。耳鼻科だけでなく、できれば総合病院のような設備の整った病院で早急に診察を受けることをおすすめします。